武蔵小金井の漫画喫茶・ネットカフェの歴史
・漫画喫茶・ネットカフェ第1世代
私の記憶にある限りで、小金井で一番最初に出来た漫画喫茶は、小金井北口にある今のごはん処しなのの上にできたものだったはず。今はスナックか何かになっている2階のところだ。あのビル行ってみた人は分かる通り、入口や建物が狭い上、なんとなく入りにくい雰囲気があって、そこはすぐに潰れた。
・漫画喫茶・ネットカフェ第2世代
その次に出来たのが、ゲラゲラだ。これも北口で、今のすき家があるビルの2階にあった。今は雀荘だかお水系の店になっているかと思う。ここは当時としては非常に使いやすいところでそこそこ客もいたんじゃないかと思う。ただし、当時はネットカフェというより漫画喫茶が主体のご時世だったので、現存しているネットカフェとはかなり形態が違った。
具体的には、パソコンが出来る席は窓際の5席程度で、あとはPCのない漫画席。そして個室はなく、すべてオープン席、という構造だった。さらに24時間営業でもなかった。ドリンクバーはあったはず。ということで、その後南口にできる自遊空間の登場で客を奪われ、撤退を余儀なくされることになった。
・漫画喫茶・ネットカフェ第3世代
さて、その後に出来た自遊空間、ここは画期的だった。南口のかつてのサトームセン跡地にできた自遊空間は、なんと全室個室でネット完備、さらには4人が過ごせる個室のファミリールームやダーツ設備まであり、さらには食事まで提供するという、まさになんでもありの快適空間を提供していたからだ。ゲラゲラを撤退させ、小金井の漫画喫茶・ネットカフェは自遊空間の1強になるかと思われたその時、またもや北口に第4世代漫画喫茶・ネットカフェの強敵が出現する
・漫画喫茶・ネットカフェ第4世代
第4世代の漫画喫茶・ネットカフェとして出現したのは、小金井周辺に3店舗もドミナント出店を行った複合カフェリラックスだ。ここの何がすごいのかを2点挙げておくと、まず無料ドリンク・スナック類の充実、次に広さ・PCスペック等の快適度の高い個室の提供だ。この辺、詳細はあとで比較の際に詳しく書くが、快適度は自遊空間より明らかに上である。
ということで、現状小金井には北口にリラックス、南口に自遊空間があるという情勢になっている。では続いて自遊空間とリラックスの比較を行ってみようかと思う。
小金井の漫画喫茶・ネットカフェの比較
結論としては、圧倒的にリラックスのほうがおすすめだ。まずは各店舗のページと料金の比較から。武蔵小金井店(東京都)|インターネットカフェ 漫画喫茶 自遊空間
通常料金 260円(税込280円)/30分
延長料金 75円(税込80円)/10分
パック料金
3時間パック 954円(税込1030円)
6時間パック 1436円(税込1550円)
9時間パック 1908円(税込2060円)
12時間パック 2389円(税込2580円)
ナイトパック9時間 1528円(税込1650円)
ナイトパック12時間 2000円(税込2160円)
複合カフェ・リラックス 武蔵小金井店
通常料金 241円(税込260円)/30分
延長料金 80円(税込80円)/10分
パック料金
3時間パック 940円(税込1010円)
6時間パック 1415円(税込1520円)
9時間パック 1890円(税込2040円)
12時間パック 2370円(税込2550円)
ナイトパック9時間 1600円(税込1720円)
ナイトパック12時間 1990円(税込2140円)
モーニングパック4時間 940円(税込1010円)
学割パック3時間 743円(税込800円)
学割パック6時間 1330円(税込1430円)
ほぼすべてのパック料金でリラックスのほうが若干安くなっている。学割パックに関しては、小金井には中大付属高校や学芸大学など、北口に学校が多いので、それらの取り込みを狙ったものと思われる。ただ料金限定で言うと、そんなに差がないこともまたわかるであろう。
問題は設備だ。まず個室に関して。はっきり言って自遊空間は狭く、リラックスは広い。どう狭いかというと、自遊空間ではフラットシートで170cm前後の人間が脚を伸ばして寝ることができない。これは広さの設計としてはかなり致命的だ。さらに机の面積も小さい。
リラックスの方はというと、フラットシートで十分脚を伸ばして寝られるだけの十分な面積を確保している。さらに店内が暗めの設計になっているので、ときどき寝たりしながらゆっくりしたい人の長時間客のニーズを捕らえられている。暗めの茶色を採用したブースも落ち着いた印象を利用者に与えていることだろう。
もう一つはドリンク・スナック類の設備の充実度に関してだ。自遊空間は現在のネットカフェを形作った先駆者と言ってもいい存在であるが、その後ネットカフェは無料軽食の充実などに進化していく。アプレシオが始めたソフトクリームの提供などが代表例であろう。リラックスに関してはこのへんのドリンク・スナック等の軽食類の充実が、経験上最高レベルを誇っているのが最大の特徴だ。
例えばドリンク類に関して言うと、通常の炭酸系、烏龍茶などに加え、みそ汁、フローズン、野菜ジュースまである。さらにマギースープバーから作られるコーンスープ、クラムチャウダー等のスープのクオリティは圧倒的だ。一度飲んでみればわかるが、そこら辺にあるドリンクバーの機械から作られるコーンスープっぽい飲み物とは全然違って、あれは完全に濃厚コーンスープだ。
スナック、軽食類に関しては、無料でのトースト提供、ポップコーン、ソフトクリームに加えてマッシュポテトの提供まである。ここのマッシュポテトとクラムチャウダーの組み合わせはかなりおいしいと思う。
これら無料のドリンク・軽食の設備が第3世代の自遊空間の設備を大きく上回っているというのが、リラックスの最大の特徴の1つであろう。
では自遊空間のリラックスに対する利点は何もないのかというと、いくつかはあると思っている。一つは、3,4人で楽しめるファミリールームという大型個室の存在。複数人で映画を観たり、ゲームをしたりと部屋にこもって遊びたいというニーズを掴める可能性があるのがこの設備だ。ただし課題があって、この部屋、上ががら空きなので防音機能がまるでない。つまり映画やゲームの音をスピーカーで流しながらガヤガヤ楽しむことが現状だとしにくいということだ。基本無音のネットカフェで空気読まずにそれはしにくいだろう。
また、ダーツの設備があるのは自遊空間だけだ。厳密に言うと同じ南口にあるカラオケうたたネにもあるが。ダーツがしたい人はこちらが選択肢になるであろう。
さらに、有料の食事に関しても、リラックスはモスバーガーからの注文になるが、自遊空間のほうはキッチン設備があるので、丼もの、麺もの、カレーなどいろいろ選択肢があるので、この点に関しては自遊空間に若干の分があると言えるだろう。ただ、レトルトをチンしているだけなので味はまあまあだし、丼ものが600円前後するのでそんなにお得感があるわけでもないが。
以上、自遊空間とリラックスの比較を行ってみたが、後発であるだけあって、リラックスの設備の優位性とそれによる快適性は自遊空間のそれを大きくしのいでいるというのが結論である。1つ気になるのは、これだけの資本力とサービス設計能力を持ちながら、運営元の興和サービスアシストのページを見ても、この会社の実態がさっぱりわからないところにある。なぜ小金井地域に集中出店をするのだろう?そして、ポイントサイトだの、消費者金融比較サイトだのといった、個人に毛が生えたような企業が運営するようなサイトを多く持ちながら、なぜこれだけの設備を用意できる資金力とノウハウを持っているのか、まったくもって謎である。